シューマン、クララ、ブラームスのお話は有名ですね。
どこまでが真実でどこまでがウワサなのかは本人達のみぞ知るわけですが。
監督はブラームスの末裔なんですね。すごい。
「南ちゃん」みたいなヒロイン像だったら凹むなーと心配しつつ足を運んだんですが
その点では全く問題ありませんでした。
クララ自身が技術も人気も素晴らしいピアニストで音楽家だったので、
「自立した女性」としてしっかり描かれていて良かったです。
監督が女性だったからかな。吉と出たんじゃないでしょうか。
当時の「女性が作曲/指揮するなんて」という差別のなかにあって
凛として自分の音楽性を貫く彼女は清々しかったです。
話全体としては、そこまで深い話でもなく、それぞれの内面が
描き切れていなかったのかなーという感じでしたが、
音楽が素晴らしかったので別にいいです。
ていうか半分以上音楽目的で観に行ったので、良いです。
あと、初見で完璧に弾ける団員達に吹きましたwマジ!?ってw
だって、今みたいに「プロの楽団員なら教養として知ってる曲」じゃなくて
「あ、これ、昨晩僕が書きました。インク乾いてないかも」っていう曲ですよ!?
プロって言ったってそれは無理じゃないのかなあとひとりつっこんでました。
・・・とかとか、そういう楽しみ方も良いかも。
オープニングがシューマンのピアノ協奏曲で始まり、
エンディングがブラームスのピアノ協奏曲で終わるというのも素敵。
あと、エンドロールが完全無音な映画は初めて観ました。かなり印象的。
ハリウッドで英語、じゃなくて、ドイツ・フランス・ハンガリー合作で
全篇ドイツ語なのでそれも好感度大です。
ドイツロマン派への誇りとか愛みたいなものを感じるというか。
話は好みがあると思いますが、クラシック好きな人なら楽しめるかも。