- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2007/05/23
- メディア: DVD
- 購入: 3人 クリック: 145回
- この商品を含むブログ (392件) を見る
http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/site/home.html
ずーっと気になっていたパプリカを、今更やっと観ました。
1993年に発表された筒井康隆の小説を、今敏が監督・脚本で映画化。
主人公は精神医療総合研究所に勤めるサイコ・セラピスト千葉敦子。
彼女はクライアントの夢の中に入り込み、極秘にセラピーを遂行する
"夢探偵"パプリカでもあった。
ある日、他人の夢に入り込み夢を共有できる
サイコセラピー機器"DCミニ"が研究所から盗まれたことで物語が動き出す。
完成品ではない"DCミニ"はアクセス制限が無く、
悪用すれば他人の夢を浸食し、人格を破壊する負の側面も持っていた。
そして、敦子達開発チームの心配をあざ笑うかのように、
犠牲者が出始める。
「夢テロリスト」である犯人をつきとめるために、
危険を承知でパプリカは夢の中へダイブする・・・・
************
90分というコンパクトな中に、うまく収まっていたと思います。
テンポも良く、全編を貫くテクノポップも秀逸。
映像も綺麗でした。
千と・・・とか攻殻機動隊っぽい既視感があったりもしましたが、
(バトーにトグサだからね、主要人物の声もw)
まあ別に作品としての質には全く問題なし。
ほら、人間て自分の見たものしか夢で見ないし。
映像的にこれといった目新しさがないという批判もどこかで読みましたが
「夢」を表現するのにまったくの新しいものである必要もないかなと。
むしろそれは懐かしいものであるのかも知れないわけですし。
それよりも大事なことは、
「夢」と「現実」の境界線が分からなくなる、そこだと思うのですよ。
夢から醒めたと思ったら、まだ夢の中だった・・・という。
そのへんが、とても引き込まれる感じで表現できていたと感じました。
ので、私的にはかなり面白かったし、満足でした。
いろいろ映画のレビューなんかを眺めていると、
「内容が無い」とか「ストーリーがわからん」とかみなさん結構辛口w
でも、監督インタビューで言ってましたよ↓↓↓
以前の私の監督作品は「話を語るための画」だったのですが、
今回は「画を紹介するためのストーリー」になっています。
いかに不可思議なビジュアルイメージが出てくるか、
なんだが綺麗だなと思わせる画が出てくるかということに重点を置き、
ドラマやストーリーにはそんなに重きを置いていないんですよ。
ましてや夢の世界ですし、それらのイメージと、
その繋がりを楽しんでもらえればと考えています。
映画って、こういう感じでいいんじゃないかなあ。
確か「300」の時も同じような感想書いたな。
だって、大元の、ここがなかったら映画にする必要ないと思うんですよ。
原作読んでthat's all、でしょう?
あと、やはりアニメはプロの声優さんを使うに限ります。
安心して観られました。
「特に有名俳優を使えという政治的オーダーもなかったですし。」
って監督がインタビューで言ってましたが、
そういうの、ほんと無くして良い作品を創るというところに腐心して欲しいですよね。
せっかくの良い内容も、声でがっかりっていうことも少なくないので・・・