http://wwws.warnerbros.co.jp/300/
受験で世界史を取った人ならご存じでしょう。
紀元前480年のテルモピュライ(私が習ったときはテルモピレー)の戦いを映画化したもの。
ギリシアの都市国家スパルタがアケメネス朝ペルシアの服従要請を拒み、
わずか300のスパルタ兵で100万の的を3日間に渡って食い止めたというお話。
ま、実際はギリシア編成軍とペルシアで、しかもペルシアも20万くらいとのことなので
ちょっと大げさに描いてますね。
まあそもそも「史実」の根拠も、紀元前の歴史家ヘロドトスの書籍ですから
どこからどこまでがどう本当なのかとかそういうことになりますが。
さて、この映画、評価はほんと分かれますね。映画の3/4は闘ってます。
ストーリーがないという批判がありますが、そんなことはありません。
というかむしろシンプルで明確で、非常に良いと思いました。
人間ドラマとか家族愛とかそんなもん必要ありません。
侵略されそう!→拒む!→闘う!・・・that's all.でしょ。
それよりなにより映像がスバラシイ。アニメーションのような。
もちろん戦争映画ですから首が飛んだり血がどばどば出ますよ。
それが、気持ち悪くなく描いているのは凄い。絶妙なスローモーションとか。
長い戦闘描写と美しくてカッコいい映像を見ていて、
この映画に込められているのはメッセージとかそんなもんじゃない気がしました。
「史実」と言われている少数精鋭の軍隊と莫大な数の軍隊の戦いですが、
そこまでの劣勢じゃあり得ないだろ、3日間は、と思いますよね。ふつう。
それを、いかに「これならあり得るかもね」と思わせるか。
なんかそんなことを映像的に表現する挑戦をしているような感じがしました。
ペルシアとは現イランで、てことは映画の悪役はイランなわけで、
イランの偉い人がこの映画に対して激怒したというニュースを聞きました。
うん、確かに怒るだろうなー、という描写でした。
それは史実ということだからだと思うんですが、
まあ、あくまでも史実に基づいたファンタジーだと思って観るといいと思います。
で、なんでこんなに長い文を書いているかというと、私的には大ヒットだったからです。
世間一般の評価は知りませんが。
「家族愛」とか「夫婦愛」とかそんな陳腐な評価もちらほらありますが、
そんなもんでもないと思います。
テーマはシンプル、かつ映像は美しくてカッコいい!という点で。
戦闘系映画が大丈夫な人には、オススメ。