- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/29
- メディア: 単行本
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間違いなく、好きな小説家のひとりで、
エッセイから短篇・長篇すべての作品を読んでいたりします。
・・・にも関わらずブログにブックレビューが無いのは、
読んでいたのが主に学生時代だったからというだけです。
さて、公式HPより本書の紹介。
1984年にジョージ・オーウェルは、近未来小説としての『1984』を刊行した。
そして2009年、
『1Q84』は逆の方向から1984年を描いた近過去小説である。
そこに描かれているのは「こうであったかもしれない」世界なのだ。
私たちが生きている現在が、
「そうではなかったかもしれない」世界であるのと、ちょうど同じように。
ー新潮社公式HPより
あらすじ?・・・書けません。
というかあらすじを書くことに意味がない気がします。
できれば何の予備知識も入れないで読んで欲しい・・・
というのは確かにプロモーションのひとつでもありますが、
何故そう言うのかも分かります、読んだら。
形式としては「世界の~」と同じく、
2つの物語が軸になって交互に描かれていきます。
限りなく近づきますが、それは本当にひとつになったのか
ただ単に近づいただけなのかは、微妙なところ。
形式も、内容も、
今までの全ての作品の要素をぎゅっとひとつにまとめた感じ。
その時点で、正直、彼も歳取ったんだなあ、という印象です。
メッセージが、ダイレクト過ぎた感も。
そして、「え?ここで終わるんかい!?」という・・・。
これで完結なのだとしたら、やはり物語そのものは
メッセージよりは重要ではないように思えてきます。
あれこれつっこんでいたら「読むんじゃない、感じるんだ!!」と
ピッコロに怒鳴られそうなあれです。
とりあえず昨日から一気に読んだ感想なので、
暫くしてもう一度じっくり読み直してみたいと思います。
まあでも、BOOK1の途中くらいから、止まらなくなる感じは
さすがです。読み応えは充分。