今日のゲストは、財団法人日本エネルギー経済研究所 客員研究員で
帝京大学経済学部 准教授の郭 四志さんでした。
事業内容は、国内外のエネルギー動向・情報についての収集・整理・分析です。
中国ご出身の郭さんは中国のエネルギー研究を専門とされている方なので、
専門分野を中心にお話を伺いました。
今回の原発事故を受け、中国のエネルギー政策も迅速な対応を迫られているとのこと。
中国では、現在エネルギー全体の1%程度である原子力発電を
2020年までに8%程度に引き上げる計画があります。
これを実現するとなると、これから毎年7基ずつ原発を建設・完成しなければなりません。
この計画をどうしていくか、議論となっているそうです。
エネルギーは化石燃料と非化石燃料から成っていますが、
前者はCO2排出や涸渇問題が積年の課題であり、
いかに後者にシフトするかが議論されてきました。
そこで原子力がCO2を出さない安定供給可能な非化石燃料ということで
推進されてきたのですが、今回の事故を受け
世界各国で見直し議論が盛んになっているのは周知の通りです。
中国でも現状は変わらず、クリーンエネルギーの
安定供給は難しく解決策は見出されていないとのこと。
ただ、石炭を利用したクリーンコールなどの技術等
今後日本企業とのエコ技術を活かした交流により
改善されていく面もあるのではないかということでした。
中国の安定には現在の成長率を維持しなければならず、
これからのエネルギー問題は最重要課題とのこと。
私達ひとりひとりが郭さん達専門家の研究・発信に耳を傾けつつ
議論していかなくてはいけない問題だと思いました。是非ラジオでお聴き下さい。
放送は、4/30(土)9:00~、ラジオNIKKEIにて。お楽しみに★